プレゼン
なんというか、最近プレゼンすることが多い。プレゼンにもいろいろ種類があって
・社内でのプレゼン(同僚、部下向け、もしくはそれらを含んだ会議)
・社内でのプレゼン(上司向け、もしくは上司を含んだ会議)
・社外でのプレゼン(お客さんと1対1)
・社外でのプレゼン(お客さんたくさん対1)
・社外でのプレゼン(何かの審査プレゼン)
・社外でのプレゼン(技術発表)
細かく分けるともっとありそうなんだけど、上に書いたものでも微妙に発表時の心理状態が違う。例えば同僚や部下向けのプレゼンはもっとも気楽だ。多少砕けた言葉で端折りながら説明できる。上司向けはやや気楽さは無くなるが、同じ社内ということで、大まかな内容は理解が早く、踏み込んだディスカッションも可能。
難しくなってくるのはお客さんに対するプレゼンだ。まず、相手の理解度をつかむ必要がある。説明する事柄に対してどの程度知っているか。良く知っている人であれば説明は比較的楽である。ちょっと付いてきてないなって時は、どこまで丁寧に説明するかが難しい。最近は何となく、丁寧なんだけど丁寧過ぎない丁度いいところが分かってきた気がする。分かりやすい言葉(深い専門用語以外)を使いつつ、大まかに説明していると、割と万能に説明できる。ただ、砕いて説明するには、自分がその内容についてある程度深くしっている必要がある。また、良く知っている人なら、そういう説明に対して必ず深堀してくるので、なおのことである。
何かの審査プレゼンとか、技術発表の場合、大体のケースで時間が指定されている。これはいつも使っている資料であっても事前に何回か練習しておいた方がいい。特にどんな言葉を選ぶか、どこを飛ばしてどこを詳細に言うか、何回かなぞっておくと、詰まらずに分かりやすい感じがする。
良くないのはたくさんの文字をスライドに詰め込んで、ただそれを読むだけのやつ。発表する方は読むだけなので練習もいらないし楽だけど、聴いてる方は退屈。だって書いてあるやつ読んでるだけだし。分かりやすいキーワードだけにして、残りは言葉で補う、もしくは詳細に書いてあってもそこからポイントだけ抜き出してリズムよく話す。どっちかにしないと寝てしまう。
きのこの山とたけのこの里と私
とある大陸に隣り合う小国が二つ、山頂に構えるきのこの山王国、里に構えるたけのこの里王国。両国は長い間争ってきた。すでになぜ争っていたのか、誰もわからないほど昔から争っていた。
ある年、たけのこの里にはとても美しい姫が産まれた。その噂は敵国であるきのこの山にも噂となって伝わるほどであった。きのこの山にもまた、歴代もっとも美男子と呼ばれる王子がいた。両国は依然として争っていたが、王子と姫は理由のわからない争いを続けることに疑問を感じていた。
ある時、きのこの山の王子は狩りの獲物を追っているうちに、麓まで下りてしまい、気が付かぬうちにたけのこの里の領内へと入り込んでいた。両国は争い状態にあったが、ここ最近は大きな戦争などは起こっておらず、平和な日であった。しかし、もし領地を侵したことが誰かに知れれば、また火種へと発展する恐れがある。王子は一刻も早く立ち去ろうとした。その時、背後より呼び止める声がした。王子は振り向き思わず息を飲んだ。一目でわかった。その人がたけのこの里の姫であると。
もともと争いに疑問を持っていた二人であり、この出会いをきっかけに仲を深めていく。しかし、もしこのことが両国に知れたら、当人たちも無事では済まない。今は無駄な争いによる消耗を避けるべきという穏健派が大勢を占めているが、このことをきっかけに変わってしまう恐れがある。二人は慎重に慎重を重ね、会う回数も月に1回程度にしていた。
しかし、ある晩ついにたけのこの里に来ていた王子が兵士に見つかってしまった。王子は捕らえられ、解放を条件にきのこの山に様々な条件を突きつけた。きのこの山はこれを当然拒否。ついに戦争へと発展してしまった。
戦争ではもちろんたけのこの里の圧勝。きのこの山は滅ぼされ、めでたく姫は女王としてその土地を統治し、その後幸せな暮らしを手に入れた。
だって僕はたけのこの里派だから。
忙しい人のためのメロス
政治に疎い牧人のメロス(独身男性、結婚間近の妹と同居)は通りを歩いていると、王が人を殺すという噂を聞いて王に激怒した。
そのまま王を倒そうと城に行き捕まった。仕方がないので友を人質に差し出し、妹の結婚式に出た。
何となく友がかわいそうになったので、お涙頂戴作戦で王の同情を誘うことにした。
とりあえず城についたメロスは友を殴り青春ドラマを演出した。王は泣いた。
王様の殺人未遂犯メロスの素顔に迫る
我々はメロス被告を長期間取材した太宰氏と接触し、そのレポートを独占入手できた。そこから浮かび上がってきたメロス被告の素顔は驚くべきものだった。
メロスは激怒した。必ず、かの邪知暴虐の王を除かなければならぬと決意した。メロスには政治がわからぬ。メロスは、村の牧人である。笛を吹き、羊と遊んで暮して来た。けれども邪悪に対しては、人一倍に敏感であった。
ここから以下の点が浮かび上がってきた。
- 短絡的に激情する性格である
- 政治については知識がない
- 正義感が強い
- 仕事には比較的真面目に取り組んでいた
とくに注目すべき点、政治についての知識がないにも関わらず、王の殺害をもくろんだことである。危険な思想を持った若者であることが伺える。
一方で
老爺は、あたりをはばかる低声で、わずか答えた。
「王様は、人を殺します。」
「なぜ殺すのだ。」
「悪心を抱いている、というのですが、誰もそんな、悪心を持っては居りませぬ。」
「たくさんの人を殺したのか。」
「はい、はじめは王様の妹婿さまを。それから、御自身のお世嗣 を。それから、妹さまを。それから、妹さまの御子さまを。それから、皇后さまを。それから、賢臣のアレキス様を。」
「おどろいた。国王は乱心か。」
「いいえ、乱心ではございませぬ。人を、信ずる事が出来ぬ、というのです。このごろは、臣下の心をも、お疑いになり、少しく派手な暮しをしている者には、人質ひとりずつ差し出すことを命じて居ります。御命令を拒めば十字架にかけられて、殺されます。きょうは、六人殺されました。」
という供述もあり、メロスは村人のことを慮っての犯行であったことも伺える。
ごめん、飽きた。
活字中毒
世の中には活字中毒という人たちがいるらしい。そして多分自分もその一人だ。時間を持て余しているとき、活字があればとりあえず時間をつぶせる。
その時の活字は正直なんでもいい。普段読まないような週刊誌でも、スポーツ新聞でも、はたまた新幹線のシートに刺さっているようなフリーペーパーでもいい。自分がまだ見ぬ活字を読むことに何かしらの満足を得る。
活字中毒を公言している作家に椎名誠さんがいる。エッセイの中でもたびたびその中毒ぶりが描かれているし、忙しい移動の最中であっても活字を求めて本を買い、ハードカバーの強烈なやつも持ち歩く。
時代は変わりKindleなどの電子書籍が一般的になった。もちろん自分も愛用しているが、どこかしっくりこない。自分はたばこを吸わないのでわからないが、なんとなく電子たばこを吸うような感覚なんじゃないか、と思う。そのもどかしさはうまく表現できないが、落ち着いて本を読みたいときは必ず紙の本を手に取る。
ところで、自分の活字中毒は読むだけじゃなく、書く方も患っている気がする。自分は職業柄文章を書くことが多く、さらにその文章の構成や細かい言葉の言い回し、伝わりやすさ、などに気を使うことが多い。その反動からか、くだらない文章をツイッターでばらまいたり、駄文を吐き出したくなる。職業プログラマが休日に好きなようにプログラミングしたくなる感覚と似ているのかもしれない。特別意味のある文章を書きたいわけじゃない。ただ、思うがままに文字に起こしたい。読む方をインプット型活字中毒とすれば、アウトプット型活字中毒とでも言おうか。
と、こんな感じで文章を書くだけでストレス解消にもなっている。安いものだ。